70,384円で買ったモニターを、翌日に自分で落として割った。
パネル交換用の部品を45,695円で海外から取り寄せて、自分で直した。合計116,079円かかった。今も、この画面で文章を書いている。
4年動いているので修理は成功と言っていい。ただ、もう一度同じ場面が来たら、たぶんやらない。

① 結論:直せたが、勧めない
先に結論を書く。
- 合計116,079円、1日あたり約76.7円。落とさなければ46.5円で済んでいた
- パネル交換は成功した。2022年から4年、問題なく動いている
- ただしリボンケーブルや基板のコネクタを壊しかけ、戻し方が分からなくなり、2日以上かかった
- 今なら直さずに、次に欲しいモニターが出るまで待つ
- そして360Hzは、自分にはオーバースペックだった
最後のひとつが、このモニターに対する本来の判決になる。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| Alienware AW2521H(2022/6/8・Dell公式・送料込み) | 70,384円 |
| 交換用パネル M250HAN03.2(2022/6/23・AliExpress) | 45,695円 |
| 合計 | 116,079円 |
② 筆者の前提(なぜ360Hzを買ったのか)
テレビでゲームをするのが辛くなってASUSのモニターに移り、そこからゲーミングモニターを何台か使ってきた。直前に使っていたのはAcerのNitro VG252QX(44,800円)。
そこにAlienware AW2521Hを買い足した。24.5インチで、当時としては上限に近いリフレッシュレートの360Hzが出せる。値段も70,384円と、自分のモニター遍歴でも高い方に位置する。
届いた日は、まず普通のスタンドで仮設置して動作確認をした。問題がなければ翌日モニターアームに移す、という段取りだった。アームは前から持っていたので、買い足す必要はなかった。
その翌日に壊した。
③ 実録:壊れるまで24時間
落とした
アームへ移す作業をしようとしていた。ケーブルを抜き差しする必要があって、そこで横着をした。モニターの後ろに回らず、表から手を伸ばして作業した。
スタンドが傾いた。そこまでは、まだ手で押さえられた。
問題はこの先で、このスタンドの上下調整が、滑らかすぎた。高さを変える機構が、傾いた勢いでそのまま伸びた。押さえていたはずのモニターが、腕からこぼれた。
机の前には、台に載せたアケコンを置いていた。そのレバーボールに、パネル面が当たった。
平らな机に倒れただけなら、割れなかったかもしれない。突き出た球に、点で当たった。
まずいと思ってすぐ元の位置に戻した。レバーボールが当たった部分が凹んでいる。横着した自分に罵声を浴びせながら電源を入れると、画面の半分近くが映らず、真っ白のままだった。壊してしまったと分かって、頭も真っ白になった。しばらく何も考えられなかった。
サポートに聞いた
Dellのサポートに問い合わせた。回答はこうだった。
- モニターの破損は、部分修理ではなく丸ごと交換になる
- その交換費用は、新品を買うより高い
- さらに部品不足で、手配に遅延が出る可能性がある
修理という選択肢は、この時点で消えた。
買い直そうとしたが、買えなかった
同じものをもう一台買おうとした。Dellの公式では注文自体ができず、楽天で注文したものはキャンセルされた。
理由は今も分からない。生産や在庫の都合だったのだろうと想像するだけで、確かめる方法がなかった。
④ 「もしかしたらできるかも」
壊した日、修理費の相場を調べていた。パネル修理はいくらかかるのか、どこに頼めばいいのか。
その検索の途中で、あるブログ記事を見つけた。自分とは違うメーカーのモニターだったが、AliExpressでパネルを買って自分で交換した、という記録だった。
これができるなら、自分のもできるかもしれない。
AliExpressを検索して発見した。型番はM250HAN03.2。24.5インチ、AUO製、360Hz、AW2521H用で、45,695円。
ここで、だいぶ興奮していたと思う。壊した直後で冷静ではなかった。
冷静に考えれば、妥協する道はあった。 手元にはAcerが残っていた。問題なく動いていて、スペックも十分。それを使い続ければ追加の出費はゼロだった。
それでも修理に踏み切った。直してみたい、という欲が勝ったのだと思う。

⑤ 実録:2日以上かかった
作業中の写真はない。撮る余裕がなかった。
使った道具はドライバーとスパッジャーだけ。特別な工具は持っていない。
危なかった場面はいくつもある。リボンケーブルや基板のコネクタを、何度か壊しかけた。分解している途中で戻し方が分からなくなったこともある。
結果として、直すのに2日以上かかっている。

直した後、初めて画面が映ったとき、安心すると同時に、少し後悔もした。勉強にはなったが、このレベルのモニターが必要なプレイヤーでもないし、単純にパネルの値段が高い。本当にここまでする必要があったのか悩んだ。
修理後1ヶ月ほどはAcerも残しておいた。本当に直っているのか、すぐには判断がつかなかったからである。問題ないと分かってから、Acerは手放した。
⑥ 日割り査定
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 本体(2022/6/8購入) | 70,384円 |
| 交換パネル(2022/6/23購入) | 45,695円 |
| 合計 | 116,079円 |
2022年6月8日から2026年7月30日まで1,513日。
- 合計での日割り:1日あたり約76.7円
- 落とさなかった場合:1日あたり約46.5円
- 落としたことによる上乗せ:1日あたり約30.2円
当ブログでこれまで査定してきたものと並べると、桁が違う。
| 品目 | 日割り |
|---|---|
| デスク周り一式 | 10.1円 |
| Realforce GX1 | 15.6円 |
| Keychron K8 HE | 25.5円 |
| Alienware AW2521H(今回) | 76.7円 |
| Alienware AW2521H(修理しなかった場合) | 70,384円 |
最下段は、修理しなかった場合である。このモニターは1日しか使っていないので、70,384円がそのまま1日分になる。当ブログで査定したどの買い物より高い1日で、これは今後も抜かれないと思う。
移行費用として見るといくらか
このモニターは、Acerからの買い替えである。修理して問題ないと確認したあと、Acerは約27,000円で手放した。売るつもりで買い替えているので、これは最初からの予定だった。
そう考えると、乗り換えにかかった費用はこうなる。
| 計算 | 金額 | |
|---|---|---|
| 本来かかるはずだった移行費用 | 70,384円 − 約27,000円 | 約43,000円 |
| 実際にかかった移行費用 | 70,384円 + 45,695円 − 約27,000円 | 約89,000円 |
| 差額 | 45,695円 |
差額は、パネル代とぴったり同じになる。当たり前だが、落としたことによる損失はパネル代そのもので、どこにも相殺できる分はない。
Acerを売った27,000円は、壊しても壊さなくても入ってきた金である。修理の元が取れた分ではない。
⑦ 最終判断:判決は2つある
判決①:修理という選択について
それでも修理したほうが安かった。だが、もう一度やるかというと、やらない。
修理しなければ、70,384円を1日で捨てていた。45,695円を出したことで1日76.7円まで下がっている。支出を取り返すという意味では、修理は正しかった。
ただしそれは「落としたあと」の話でしかない。落とさなければ移行費用は43,000円で済んでいて、45,695円は最初から存在しない出費だった。
やらない理由は、金額ではなく確率のほうにある。
リボンケーブルも基板のコネクタも、壊しかけた。戻し方が分からなくなった。2日以上かかった。どこかで一つ間違えていれば、パネル代ごと無駄になっていた。 そうなれば116,079円が丸ごと消えて、しかも手元には何も残らない。
成功したから正しく見えるだけで、あのとき自分が見積もっていた成功率は、実際より高かったと思う。
今なら、Acerを使いながら次に欲しいモニターが出るのを待つ。あのときは、その待つという選択肢が頭から抜けていた。
判決②:360Hzについて
自分にはオーバースペックだった。
これは修理とは関係なく、このモニター自体への査定になる。希少なスペックではあるし、買ったときは欲しかった。ただ4年使って、自分の使い方ではそこまでの数字が要らないことが分かった。
360Hzのモニターを検討している人がいるなら、こちらのほうが役に立つ判決だと思う。スペックの上限を買う前に、自分がその上限を使い切るのかを考えたほうがいい。
| あなたが… | 判断 |
|---|---|
| モニターを落として割った | メーカー修理は「新品より高い」と言われる可能性がある。先に見積もりを取る |
| 自分で直そうか迷っている | 成功しても自分は2日以上かかった。壊せばパネル代ごと消える。代替機があるなら、まず落ち着く |
| 360Hzを買おうか迷っている | 自分にはオーバースペックだった。使い切れるかを先に考える |
| 仮設置からアームへ移すつもり | 表から手を伸ばして作業しない。これで70,384円が飛んだ |
⑧ 補足:この記事を書いた理由
手順は書かなかった。液晶パネルの交換は実際に危険で、手順として広めたいものではないからである。写真も、作業中のものは残っていない。
それでもこの記事を書いたのは、自分を動かしたのも手順書ではなかったからだ。
あのとき見つけたのは、違うメーカーのモニターを直した記録だった。手順が自分に当てはまるわけでもなかった。それでも「これは可能なことなんだ」と分かったから、AliExpressを検索した。
だからここには型番だけ残しておく。AW2521H(2020年モデル)のパネルはM250HAN03.2。型番は、外した元のパネルのラベルに書かれていた。2022年6月にAliExpressで買えた。45,695円だった。
同じモニターを割った人が、いつかこの型番にたどり着くかもしれない。そのときは、直せることだけ伝わればいい。やるかどうかは、この記事の①から⑦を読んでから決めてほしい。
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